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Posted by ミリタリーブログ  at 

2009年01月25日

ヨムキプール戦争全史

はいどうも、バラクです。
先日本屋でやっと見つけましたよ。

「ヨムキプール戦争全史」(アブラハム・ラビノビッチ著/滝川義人訳  並木書房刊)でございます。
自分は戦史関連書籍を好んで読むのですが、特に第1次~第4次中東戦争は大好物なんですよね。
実際、自分のハンドルネーム「バラク”Barak”」(ヘブライ語で”雷”)もイスラエル軍航空部隊(IDFは3軍の概念が無い)のF16C/Dのコードネームですし。
中東戦争関連の書籍ってあまり日本語訳で出版されないので、買い時を逃すと手に入らなくなってしまうのが厳しいです。
というわけで見たら即買い。

イスラエル側では「ヨムキプール戦争」、アラブ側では「十月戦争」と呼ばれる第四次中東戦争のドキュメントで、広範にわたる関係者へのインタビューと近年公開された資料に基づいた詳細な記述で、かなり読み応えがあります。
今まで第四次中東戦争関連の日本語訳書籍として代表的なものに、写真のバックに置いたアブラハム・アダン著「砂漠の戦車戦 上下」」、モハメド・ヘイカル著「アラブの戦い」がありますが、前者はイスラエル側、後者はアラブ側から見た戦争のルポで、両陣営を客観的に捉えて詳細に描いた本は、今作が初めてなんじゃないでしょうか。

第3次中東戦争で大勝利したイスラエルの驕り、イスラエルとの恒久的な和平をも視野に入れたエジプト大統領サダトの戦略、水面下で進む政治交渉。
事実は小説よりも奇なり、といいますが、一小市民の生活感覚からは到底想像がつかない国際政治のダイナミズムが克明に描かれており、非常に刺激になりますね。

価格は少々高めですが、オススメの1冊です。
出来れば新品での購読をおすすめしますが、古本屋でもいいので見かけたら是非ご一読を。  


Posted by バラク  at 02:21Comments(0)書評